世界史は,21世紀をになう次世代の日本人の常識をつくる重要な科目です
世界はいまグローバル化の時代にあると言われています。
しかし,グローバル化は最近はじまったことではありません。16世紀の大航海・大移動・大交易のころから,地球世界は地域ごとに分業化し,世界システムとして統合されてきました。教科書で「世界の一体化」と言っているのはこれです。地球はあたかも一つの身体のように動き反応するようになるけれども,頭と手と内臓と足は,それぞれ働きを分担して,パーツとしての特徴をはっきりさせているのです。
本書では第I部で各パーツたる各地域世界の特質を,宗教・政治・文化を有機的な関連に注目しながら述べ,第II部で帝国主義時代以後,今日にいたる現代社会の特徴をふまえて,植民地,世界戦争,高度の科学技術,民主主義の展開を述べます。世界史は,21世紀をになう次世代の日本人の常識をつくる重要な科目です。『現代の世界史』は,それにふさわしい教科書として制作しました。