《山川歴史モノグラフ》32.コプト聖人伝にみる十四世紀エジプト社会
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目次:
序章 コプト聖人伝研究の意義
1 マムルーク朝支配下のキリスト教徒 研究の現状と課題
コプト聖人伝研究の意義/ムスリム・キリスト教徒関係研究の現状/コプトからみた十四世紀エジプト社会―研究の課題
2 コプトの歴史
コプトとは何か/イスラーム征服期以降のコプト史概観
3 アラビ ア語コプト聖人伝の概要
聖人と奇蹟/聖人伝史料の特徴と問題点/東地中海世界における隠者系統聖人伝叙述の伝統/『シナクサール』における十四世紀コプト聖人の記載
第Ⅰ部 下エジプトにおける聖人の活動 ― 十三ー十四世紀初頭
第一章 『ハディード伝』の世界 下エジプトの司祭
1『ハディード伝』概要
忘れられた聖人ハディード/ハディードの死亡年
2 ハディードの生涯 司祭としての聖人
「ハディード伝」による記述/ハデイードに帰せられた美徳
3 治癒を求めて 聖人のもとを訪れる人々
ハディードを訪問する人々の特徴/ハディード訪問の目的/ハディードを訪問する人々の出身地
4 『ハディード伝 』の時代背景 煎税と教会破壊
スルタン・バイバルス一世期の重税/スルタン・カラーウーン期の教会破壊
第二章 『ユハンナー・アッラッバーン伝 』の世界 下エジプトのキリスト教社会
1『 ユハンナー・アッラッバーン伝』概要
無名な聖人ユハンナー/ユハンナーの死亡年/『ユハンナー伝』における奇蹟譚の収集方法
2 ユハンナー・アッラッバーンの生涯 放浪する聖人
ハデイードの弟子ユハンナー/下エジプトにおける活動と崇敬
3 聖人のもとを訪れる人々の描写 天罰と飢饉
ユハンナーを訪問する人々の特徴/ユハンナー訪問の目的/「奇蹟録」編纂に込められた意図
4 ユハンナー・アッラッバーンが歩いたエジプト
さまよう聖人/ユハンナーが訪れた町や村
5『ユハンナー伝 』の時代背景 下エジプトにおける環境の変化
一二九三年のズィンミー取り締まり令/塗り替えられる下エジプトの地誌
1 マムルーク朝支配下のキリスト教徒 研究の現状と課題
コプト聖人伝研究の意義/ムスリム・キリスト教徒関係研究の現状/コプトからみた十四世紀エジプト社会―研究の課題
2 コプトの歴史
コプトとは何か/イスラーム征服期以降のコプト史概観
3 アラビ ア語コプト聖人伝の概要
聖人と奇蹟/聖人伝史料の特徴と問題点/東地中海世界における隠者系統聖人伝叙述の伝統/『シナクサール』における十四世紀コプト聖人の記載
第Ⅰ部 下エジプトにおける聖人の活動 ― 十三ー十四世紀初頭
第一章 『ハディード伝』の世界 下エジプトの司祭
1『ハディード伝』概要
忘れられた聖人ハディード/ハディードの死亡年
2 ハディードの生涯 司祭としての聖人
「ハディード伝」による記述/ハデイードに帰せられた美徳
3 治癒を求めて 聖人のもとを訪れる人々
ハディードを訪問する人々の特徴/ハディード訪問の目的/ハディードを訪問する人々の出身地
4 『ハディード伝 』の時代背景 煎税と教会破壊
スルタン・バイバルス一世期の重税/スルタン・カラーウーン期の教会破壊
第二章 『ユハンナー・アッラッバーン伝 』の世界 下エジプトのキリスト教社会
1『 ユハンナー・アッラッバーン伝』概要
無名な聖人ユハンナー/ユハンナーの死亡年/『ユハンナー伝』における奇蹟譚の収集方法
2 ユハンナー・アッラッバーンの生涯 放浪する聖人
ハデイードの弟子ユハンナー/下エジプトにおける活動と崇敬
3 聖人のもとを訪れる人々の描写 天罰と飢饉
ユハンナーを訪問する人々の特徴/ユハンナー訪問の目的/「奇蹟録」編纂に込められた意図
4 ユハンナー・アッラッバーンが歩いたエジプト
さまよう聖人/ユハンナーが訪れた町や村
5『ユハンナー伝 』の時代背景 下エジプトにおける環境の変化
一二九三年のズィンミー取り締まり令/塗り替えられる下エジプトの地誌
第三章 『バルスーマー伝』の世界 隠修士としての聖人
1 『バルスーマー伝』概要
バルスーマーの生涯に関する研究/『バルスーマー伝』の編纂過程/「奇蹟録」における歴史的事件や人物への言及
2 バルスーマーの生涯
歴史的人物としてのバルスーマー/『バルスーマー伝』の記述/隠修士としてのバルスーマー
3 仲介を求めて 聖人のもとを訪れる人々
「奇蹟録」の舞台/ バルスーマーを訪れる人々/バルスーマーに帰せられた奇蹟
4 バルスーマーとムスリムの信者
ムスリムによる崇敬/奇蹟譚に込められた戦略
第四章 『アラム伝』の世界 「聖なる狂者」とは何か
1 『アラム伝』概要
2 アラムの生涯
『アラム伝』の記述/アラムの生涯に関する年代特定/「聖なる狂者」としてのアラム
3 聖人に求められる奇蹟 ナイル川の制御
アラムに帰せられる奇蹟/だれがナイルを制御するか
第五章 『ルワイス伝』の世界 迫害下の聖人
1 『ルワイス伝」概要
高名な聖人ルワイス/『ルワイス伝』手稿本の問題/『ルワイス伝 』の著者と執筆年代
2 ルワイスの生涯
『ルワイス伝 』前書き/『ルワイス伝』「伝記 」に描かれたその生涯
3 ルワイスに帰せられる奇蹟 迫害下のキリスト教徒
ルワイスのもとを訪れる人々/「 奇蹟録 」におけるコプト官僚や改宗官僚の描写
4 十四世紀後半エジプトにおけるコプトの社会的状況
コプトの大量改宗をめぐる議論/マクリーズィーが伝える一三五四年の事件/一三五四年以降のコプトの社会的状況
第Ⅲ部 上エジプトにおける聖人の活動 十四世紀後半
第六章『ムルクス・アルアントゥーニー伝』の世界 修道院における暮らし
1 『ムルクス・アルアントゥーニー伝』概要
ムルクスと聖アントニウス修道院/『ムルクス伝』の著者と著述の時期
2 ムルクス・アルアントゥーニーの生涯
『ムルクス・アルアントゥーニー伝』前書き/ムルクスの生涯
3 聖アントニウス修道院における暮らしと外界からの訪問者
聖アントニウス修道院における生活/聖アントニウス修道院への参詣者
4 ムルクスに帰せられる奇蹟 治癒と執り成し
5 聖人伝に描かれた十四世紀後半の改宗問題
避難先としての修道院/改宗官僚の信仰/改宗問題への対応
第七章 『イブラーヒーム・アルファーニー伝 』の世界 ある修道士の生涯
1 『イブラーヒーム・アルファーニー伝』概要
2 イブラーヒーム・アルファーニーの生涯
『イブラーヒーム・アルファーニー伝』前書き/「伝記」に記されたイブラーヒームの生涯
3 忠告と予言 イブラーヒームに帰せられる奇蹟
4 十四世紀末におけるカイロのキリスト教徒社会
終章 聖人伝に描かれたエジプト社会
1 聖人伝編纂の意味
2 マムルーク朝エジプトに生きる人々
あとがき