複合国家から読み解く世界史 「国民国家史観」再考

欧米と日本・アジアを複合性によって結びつけ、歴史総合へ架橋する試み。 果たして、ヨーロッパ史とアジア史は「総合」することができるのだろうか?
価格
4,400円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: これまでヨーロッパ史を中心に展開されていた複合国家論を基軸にして、欧米史と日本史・アジア史を架橋する新しい世界史の提唱。ヨーロッパの複合国家やアジアの複合政体の具体像を明らかにして、従来の国民国家史観の克服をめざす。

ISBN:
978-4-634-67264-2
著者: 岩井淳著・編  藤井真生  野々瀬浩司  内村俊太  仲松優子  望月秀人  竹澤祐丈  伊藤宏二  石川敬史  山﨑耕一  桑島秀樹  富田理恵  粟屋利江  杉山清彦  杉本史子  桃木至朗  三谷博  衣笠太朗  池田嘉郎  小川浩之  鈴木茂  平野千果子 
刊行:
2024年12月
仕様: A5  ・  256ページ
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目次:
序章 複合国家とは何か  岩井 淳

第Ⅰ部 中世から16世紀へ
第1章 中世の複合政体――アンジュー帝国と神聖ローマ帝国  藤井真生
第2章 宗教改革――カトリックからプロテスタント諸派へ  野々瀬浩司
第3章 大航海時代のスペイン――地中海から大西洋世界へ  内村俊太
Column#01 中世後期の東中欧における政体と同君連合  藤井真生
Column#02 カタルーニャとバスク  内村俊太

第Ⅱ部 形成期の複合国家
第4章 フランスの複合政体――ブルボン王権と地域権力  仲松優子
第5章 ネーデルラントの複合国家――反乱からオランダ独立へ  望月秀人
第6章 ブリテン諸島の複合国家――ウェールズ合同からピューリタン革命へ  岩井 淳
Column#03 近世思想と複合国家  竹澤祐丈
Column#04 ウェストファリアの神話  伊藤宏二

第Ⅲ部 転換期の複合国家
第7章 三つのブリテン革命――ピューリタン革命・名誉革命・独立革命  岩井 淳
第8章 連邦国家アメリカ――新大陸への入植  石川敬史
第9章 フランス革命と県制度――複合政体から国民国家へ  山﨑耕一
Column#05 複合国家イギリスの〈軋み〉とアイルランド社会改革論  桑島秀樹
Column#06 イングランドとスコットランドの合同――軍事力から主権議会の同意、そして住民投票による同意へ  富田理恵

第Ⅳ部 ユーラシアと日本の複合政体
第10章 ムガル帝国とイギリス支配  粟屋利江
第11章 大清帝国――ユーラシア東部の複合国家  杉山清彦
第12章 近世日本の「複合的構成」と公のゆくえ  杉本史子
Column#07 東南アジアの複合政体  桃木至朗
Column#08 明治維新――双頭連邦国家から単頭国民国家へ  三谷 博

第Ⅴ部 近現代の複合政体
第13章 ドイツの連邦国家――国民国家の実態  衣笠太朗
第14章 ロシア帝国――19世紀から第一次革命へ  池田嘉郎
第15章 現代の複合的広域秩序――英連邦と欧州統合  小川浩之
Column#09 多人種・多文化社会ブラジルの国家形成  鈴木 茂
Column#10 オーストラリアのコモンウェルス  岩井 淳
Column#11 フランス植民地帝国とフランコフォニー――帝国崩壊後の変遷をたどる  平野千果子

あとがき