始動する「アメリカの世紀」 両大戦間期のアメリカと世界

価格
5,500円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 現代アメリカ政治の保守化・社会的分裂の潮流から問われる、1930年代ニューディールの政治史的意義とは。アメリカ史研究の第一人者が20世紀初頭から半ば、大きく転換していくアメリカと世界の様相を描く。
ISBN:
978-4-634-67259-8
著者: 紀平英作 
刊行:
2024年3月
仕様: A5  ・  336ページ
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目次:
まえがき  

第一部 世界大戦から戦後へ
 第一章 第一次世界大戦とインフルエンザ・バンデミック
 はじめに
 1 一九一八年春
 2 一九一八年秋、市中にあふれ出ていくインフルエンザ
 3 イギリス本国の状況
 4 大英帝国下のインド、また南アフリカの悲劇

第二部 新ヘゲモニー国家アメリカの光と影
 はじめに

 第二章 始動する巨大国家アメリカ
 1 「戦後」の行方
 2 ヨーロッパからみたアメリカ
 3 移民を制限する国家
 4 秩序の形成を目指す共和党政権の論理
 5 崩壊からニューディールへ

 第三章 大恐慌の衝撃と転換する政治論理
 1 暴力の様相
 2 「赤」(レッズ)として始まる失業者の運動
 3 フーヴァー政権の対応
 4 地域自治体の動揺
 5 画期としての連邦救済の開始
 6 緊急救済建設法の実施とその後のシカゴ

第三部 東アジアの変容
 はじめに

 第四章 二人の哲学者がみた中国の苦悩
 1 ラッセル、第一次世界大戦とソヴィエト・ロシア旅行
 2 デューイ、若き中国知識人へのメッセージ
 3 北京大学におけるラッセルの講義

 第五章 ワシントン体制、その形成から破綻へ
 1 新段階の東アジア情勢
 2 新たな中国の政治統合とワシントン体制の無力化
 3 ワシントン会議以後のデューイ、そしてラッセル

第四部 ニューディールが残したもの
 はじめに

 第六章 ニューディールと一九三七年「憲法革命」
 1 ニューディール研究の課題
 2 社会的公正を求めて
 3 ジョン・デューイの民主的リベラリズム論
 4 「憲法革命」への道
 5 一九三七年春、形成されつつあった新しい政治対立の構図

 第七章 一九三八年、公正労働基準法の成立をめぐって
 1 ブラック・コナリー法案の行方
 2 始まる南部議員の反乱
 3 一九三八年、動き始める公平労働基準法案
 4 最高裁「合衆国対ダービー」判決

 第八章 苦闘するローズヴェルトとニューディール
 1 始まる新たな闘い
 2 ニューディールと南部民主党との対立点
 3 南部小作農組合が投げかけた問題
 4 臨界に近づく対立の構図
 5 ワグナー法修正の動きの顕在化

 終章 「アメリカの世紀」を顧みて

  索引/参考文献・史料一覧/図版出典一覧