帝政ロシアの国家構想 1877-78年露土戦争とカフカース統合

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7,700円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 近代ツァリーズムが保持した国家構想のもと、帝政ロシアはカフカース地方を帝国の一員として取り込んでいった。その過程を最終の露土戦争に着目し、「人の移動」に焦点をあてて明らかにする。
ISBN:
978-4-634-67242-0
著者: 高田和夫 
刊行:
2015年9月
仕様: A5判  ・  356ページ
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目次:
序章 問題の所在と課題の設定

第一章 帝政ロシアのカフカース構想
 1 端緒的な構想
   「クリミア問題」とカフカース/ピョートル大帝とカフカース/
   クチュク=カイナルジ条約/エカテリーナ二世と「ギリシア計画」
 2 成熟する構想
   「エルモーロフの時代」/「カフカース戦争」の時代/
   クリミア戦争とカフカース/パリ講和と海峡問題/
   カフカース地方と中央アジア/クリミア体制と黒海条項の撤廃

第二章 カフカースの生活空間
 1 地域空間のあり方
   地域を見る眼/カフカースの地域区分/カフカースの地域間連絡/
   人口動態と多民族性
 2 カフカース山岳民の世界
   山岳民の分類/東カフカースのチェチェン人とシャミーリ/
   西カフカース・チェルケス人たちの世界

第三章 帝政ロシアのカフカース統治
 1 カフカースの統治者たち
   エルモーロフ/ヴォロンツォーフ/総督の地位
 2 バリャチンスキーとミリューチン
   二人のカフカース派/戦後カフカースの基本構想/
   構想の具体化
 3 総督府政治と軍事的人民統治
   チフリスの総督府政治/軍管区制度の導入と総督府政治/
   二人の対立/軍事的人民統治

第四章 カフカースにおける人の移動
 1 カザークによる入植
   「カザーク王国」/クバン軍団とテレク軍団/国境線勤務/
   入植者のあり方/北カフカースのカザーク村
 2 山岳民の移住問題
   移住の管理された側面/露土両帝国の事情/
   移民の宗教性あるいは日常性/チェルケス人と移動/
   「チェルケス人のエクソダス」/移住の帰結
 3 徴兵と反乱
   国民皆兵法とカフカース/戦争計画の意味合い/
   カザーク・異族人の動員/移住者たちの露土戦争/山岳民の反乱

終章 帝政ロシアとカフカース

註/あとがき/索引/参考文献一覧