フランス革命とパリの民衆 「世論」から「革命政府」を問い直す

価格
6,380円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 手稿史料を丹念に読み解き、食糧騒擾の時代に起こった二つの事件、「ジェルミナルのドラマ」と「テルミドール9日のクーデタ」をとおして、パリの民衆がフランス革命をどう動かしたのかを考える。
ISBN:
978-4-634-67241-3
著者: 松浦義弘 
刊行:
2015年11月
仕様: A5判  ・  468ページ
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目次:
序章 研究史の現状と問題の所在
   1 フランス革命と民衆運動
   2 ソブールのサン=キュロット研究とその後
     ソブールのサン=キュロット研究
     「サン=キュロット」研究の現状
     「革命政府と民衆運動」研究の現状
     問題の所在
   3 本書の構成と史料
     本書の構成
     史料

第Ⅰ部 食糧と政治
 第一章 食糧騒擾の時代
   1 食糧騒擾の一般的様相
   2 「旧型の経済危機」の時代
 第二章 アンシャン・レジームにおける食糧騒擾
   1 穀物取引の規制と王=パン屋の観念
     穀物取引の規制
     ルイ十四世の穀物政策
     ローカルな市場をこえる市場の形成と食糧騒擾
   2 穀物取引の自由化と王=パン屋の観念の動揺
     穀物取引の自由化と食糧騒擾
     王=パン屋の観念の動揺か
     アンシャン・レジームにおける穀物取引の「自由」と「規制」
 第三章 フランス革命における食糧騒擾
   1 フランス革命期における食糧危機
   2 フランス革命初期の食糧騒擾
   3 一七九一年秋から九サン年春の食糧騒擾
 第四章 フランス革命期の食糧危機と経済統制
   1 穀物に関する最高価格法の成立
   2 総最高価格法の成立
   3 フランス革命期の経済統制

第Ⅱ部 革命政府と民衆的制度の形成
 第一章 革命政府体制の形成
   1 革命政府の形成
   2 公安委員会の誕生
   3 保安委員会の誕生
 第二章 民衆的制度の形成
   1 買占め対策委員の任命
   2 革命軍の創設
   3 人民協会の創設
 第三章 共和暦二年フリメール十四日の法令

第Ⅲ部 「ジェルミナルのドラマ」と「世論」
   はじめに
 第一章 エベール派逮捕当日の「世論」
 第二章 エベール派逮捕以前の「世論」
   1 「世論」におけるエベール派の地盤沈下
   2 エベール派の地盤沈下の条件
     「金のためのパトリオット」
     成上り
     王妃を奪う「陰謀」
     「飢饉の陰謀」
   3 食糧不足と不穏な動き
     食糧不足原因論
     食糧不足にともなう不穏な動き
   4 蜂起の扇動とその後の豹変
     コルドリエ・クラブにおける蜂起の扇動