19世紀フランス社会政治史

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4,950円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 「ガバナンスの正統性」と「付与されるイメージ」に着目し、近代社会へと移行する19世紀フランスの政治構造を、農村部民衆の動向から、資料を駆使して解明する。
ISBN:
978-4-634-67232-1
著者: 小田中直樹 
刊行:
2013年11月
仕様: A5判  ・  272ページ
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目次:
序章 もうひとつの一九世紀フランス社会政治史へ
 1 問題関心
 2 「政治化」論
  実態概念としての「政治化」/分析概念としての「政治化」/
  「政治化」論の意義と限界
 3 「名望家」論
  地方行政とローカルな政治/分析概念としての「名望家」/
  「名望家」論の意義と限界
 4 「ガバナンスの正統性」からみた社会政治史へ
  名望家と行政当局/アクターとしての民衆
 5 本書の課題と方法
 補論 主要先行研究の紹介
  フィリップ・ヴィジエ/モーリス・アギュロン/
  ロジャー・プライス/ユージン・ヴェーバー/
  テッド・マーガダント

第一章 七月王制期における制限選挙制度の論理
 はじめに
  課題と方法/シエイエスの選挙制度論
 1 一八三一年下院議員選挙法の制定プロセス
  七月革命のインパクト/一八三一年下院議員選挙法案の制定プロセス
 2 一八三一年市村組織法の制定プロセス
  市村組織法の審議プロセス/諸党派の選挙制度論
 おわりに
  ギゾーの軌跡/展望

第二章 第二共和制期における選挙制度改革の論理
 はじめに
 1 新選挙法の制定プロセス
  前史/「さまよう民衆」という恐怖/貧民の排除/
  名望家の支配、民衆の自律
 2 新選挙法の理論的基礎
  共和派の選挙制度論/秩序党の選挙制度論
 おわりに
  新選挙法の実施プロセス/展望

第三章 官選候補制度再考
 はじめに
  問題関心/先行研究の批判的検討/課題と方法
 1 県知事報告にみる官選候補再考
  コーパスおよびその利用法/官選候補適格者の分析/
  官選候補の分析/分析結果
 2 広域西部地方における官選候補のイメージ
  郡長報告の分析/「ギャップ」の把握
 おわりに

第四章 第二帝政期農村部におけるローカル・ガバナンスの展開
 はじめに
  問題関心/方法/分析対象
 1 イル=エ=ヴィレヌ県の事例
  社会構造/市村長・助役および市村会議員の社会職業的属性/
  市村行政当局と市村会の関係
 2 コート=ドール県の事例
  社会構造/市村行政当局と市村会の関係
 3 エロー県の事例
  社会構造/市村行政当局と市村会の関係
 おわりに
  ローカル・ガバナンスの諸類型/含意と展望
 補論 コート=ドール県とエロー県における市村会議員の社会職業的属性
  コー