世界恐慌とブロック経済 経済の第二次世界大戦前史

予価
1,980円 (税込)
在庫: 未刊
解説:  1929年に発生した世界恐慌は、安定しつつあった世界経済を奈落の底へ落とし、各国はそれに対応すべく「ブロック経済」を実施した。一体「ブロック経済」にはどのような効果があったのか、そしてどのような結果をもたらしたのか。第二次世界大戦と戦後の国際経済体制につながる「ブロック経済」の時代の実態を明らかにする。
 本書は、話の前提として、19世紀の自由主義経済が金本位制のもとでどのようにまわっていたのか、それが第一次世界大戦を経てどのように変容したのか、そして大戦後どのように世界経済が再建されたのかについてを解説する。そのうえで、世界恐慌の要因は何か、どのように世界へ波及したのかを詳細に扱い、その結果形成されていった「ブロック経済」については、各ブロックがどのように成立し、展開したのかをそれぞれ丁寧に紹介する。
 対立と分断が深まる今日の国際情勢を前に、改めて世界恐慌と「ブロック経済」を検証する。

※2024/8/30新刊配本予定
ISBN:
978-4-634-64112-9
著者: 石見徹 
刊行予定:
2024年8月
仕様: 四六  ・  予160ページ
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目次:
はしがき
第1章 第一次世界大戦を通じた変化
  1 「自己調整的市場」の後退
  2 中心国の移行
  3 戦債・賠償問題
第2章 「正常化」と「相対的安定」
  1 戦後インフレの終息
  2 金本位制の再建
  3 世界経済の「相対的安定」
第3章 恐慌の世界的波及
  1 アメリカの大恐慌
  2 ヨーロッパの銀行・通貨危機
  3 多角的資金循環の瓦解
  4 世界恐慌はなぜ起こったのか
第4章 「ブロック経済」
  1 スターリング・ブロック
  2 金ブロック
  3 ナチスの広域経済圏
   補論1 イタリア
   補論2 ソ連
  4 アメリカの通商政策
  5 円ブロックと大東亜共栄圏
  6 「三国通貨協定」から戦後構想へ
結語 経済の「ブロック化」から何を読み取るか
参考文献
あとがき