日本史こぼれ話(古代・中世)
価格: |
922円 (税込)
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在庫: |
在庫あり |
解説: | 人物のエピソード・事件の余話・歴史の裏話など,新鮮味あふれるテーマを集めた小話集。斬新で奥深い内容は,日本史への興味がわき,探究心をそそられる。高校生から一般の読者まで,楽しく読める。 |
ISBN: | 978-4-634-60330-1 |
著者: | |
刊行: |
1993年3月
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仕様: | 新書判 ・ 192ページ |
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目次:
まえがき ●:歴史用語解説
1 文化のはじまり
正倉院の竜歯/天狗の矢の根/●更新世と完新世/
縄文原体の発見/縄文の呪術師伊川津44号人骨/
二つの大森貝塚碑/人骨にみる縄文人の飢餓/
縄文人の主食は何か?
2 農耕社会の誕生
あいまいな弥生土器の発見地/銅鐸の原始絵画/金印の発見/
●倭と日本/●墳丘墓/徐福伝説と吉野ヶ里
3 大和の王権
壮大な出雲大社/●大王と天皇/茨田堤-神への抵抗/
待塚の発掘と水戸光圀/吉備津彦の鬼退治-吉備の桃太郎伝説/
●朝鮮の古代三国と任那・加羅/三種の神器/
鶏をきらう美保の関/木花開那姫
4 飛鳥の宮廷
聖徳太子像への疑問/三つの太子/古代の人名/
●帰化人か渡来人か?/渡来人と地名/国法第一号は渡来仏か?/
飛鳥寺本尊の謎
5 白鳳の時代
女帝の役割/●元号/大津皇子の悲劇/●宮と京/妹背の純愛/
山田寺から盗まれた仏頭/謎にみちた法隆寺の塔
6 平城京
平城京の人口は?/●左と右/遣唐使のプライド/謎の和同開珎/
律令貴族の年収/長屋王のくらし/奈良王伝説
7 天平の文化
万葉仮名と戯書/蟹にすくわれた女/神通力をもった役行者/
海をわたった鑑真像/●盧舎那仏/蘇民将来
8 平安遷都
祟りと平安遷都/●征夷大将軍/田村麻呂の死/小野篁の学才/
地蔵にすくわれた如蔵尼/御霊信仰
9 貴族の生活
藤原顕光の大失態/●公家・公卿・殿上人/
学問の神さまの受験勉強/紫式部の清少納言評/●天皇の后妃/
数をきそった浄土信仰/成尋、宋へはいる/空入水のあきれた聖
10 武士の台頭
将門の首塚/瀬田の唐橋の竜宮/●東国・坂東・関東/
猫恐の大夫/●さむらい・もののふ/余五将軍/安部一族の教養
11 院政と平氏
天下三不如意/●上皇・法皇・院/平清盛皇胤説/
中尊寺とみちのく王国/沖縄の為朝伝説
12 鎌倉幕府
旗あげ当時の頼朝/「日本国第一の大天狗」/
清廉潔白な鎌倉武士/●三大仇討/頼朝の失策-大姫入内問題/
伝源頼朝像をめぐって/京下りの官人大江広元/
大名と小名の差-小山政光の発言
13 執権政治
器量に欠ける将軍頼家/二日酔いの泰時/亀菊の訴え/
●中世の三
1 文化のはじまり
正倉院の竜歯/天狗の矢の根/●更新世と完新世/
縄文原体の発見/縄文の呪術師伊川津44号人骨/
二つの大森貝塚碑/人骨にみる縄文人の飢餓/
縄文人の主食は何か?
2 農耕社会の誕生
あいまいな弥生土器の発見地/銅鐸の原始絵画/金印の発見/
●倭と日本/●墳丘墓/徐福伝説と吉野ヶ里
3 大和の王権
壮大な出雲大社/●大王と天皇/茨田堤-神への抵抗/
待塚の発掘と水戸光圀/吉備津彦の鬼退治-吉備の桃太郎伝説/
●朝鮮の古代三国と任那・加羅/三種の神器/
鶏をきらう美保の関/木花開那姫
4 飛鳥の宮廷
聖徳太子像への疑問/三つの太子/古代の人名/
●帰化人か渡来人か?/渡来人と地名/国法第一号は渡来仏か?/
飛鳥寺本尊の謎
5 白鳳の時代
女帝の役割/●元号/大津皇子の悲劇/●宮と京/妹背の純愛/
山田寺から盗まれた仏頭/謎にみちた法隆寺の塔
6 平城京
平城京の人口は?/●左と右/遣唐使のプライド/謎の和同開珎/
律令貴族の年収/長屋王のくらし/奈良王伝説
7 天平の文化
万葉仮名と戯書/蟹にすくわれた女/神通力をもった役行者/
海をわたった鑑真像/●盧舎那仏/蘇民将来
8 平安遷都
祟りと平安遷都/●征夷大将軍/田村麻呂の死/小野篁の学才/
地蔵にすくわれた如蔵尼/御霊信仰
9 貴族の生活
藤原顕光の大失態/●公家・公卿・殿上人/
学問の神さまの受験勉強/紫式部の清少納言評/●天皇の后妃/
数をきそった浄土信仰/成尋、宋へはいる/空入水のあきれた聖
10 武士の台頭
将門の首塚/瀬田の唐橋の竜宮/●東国・坂東・関東/
猫恐の大夫/●さむらい・もののふ/余五将軍/安部一族の教養
11 院政と平氏
天下三不如意/●上皇・法皇・院/平清盛皇胤説/
中尊寺とみちのく王国/沖縄の為朝伝説
12 鎌倉幕府
旗あげ当時の頼朝/「日本国第一の大天狗」/
清廉潔白な鎌倉武士/●三大仇討/頼朝の失策-大姫入内問題/
伝源頼朝像をめぐって/京下りの官人大江広元/
大名と小名の差-小山政光の発言
13 執権政治
器量に欠ける将軍頼家/二日酔いの泰時/亀菊の訴え/
●中世の三
まえがき:
それらを経験された方がたが種々の案を作られて、この本ができたが、読んでみると、「こぼれ話」というより、もっと奥深いものがある。一般の概説書には記述されていないテーマがたくさんとりあげられていて、なるほどそうかと思う話が多い。それらは史料に基づいた話で、空想や推量によるものではないから、安心して読むことができる。むしろ真相はこうなんだと明らかにしているものである。
教室で時おり、こういう話をしたら、生徒の歴史に対する興味が湧くにちがいない。しかし、単に教室で利用するだけでは惜しいもので、広く多くの方に読んでいただくと、日本史への興味が深まり、研究心をそそられることは確実である。歴史は暗記物だという悪い伝説をなくして、研究すれば、また深く知ればそれだけ奥の深いものだと知ってほしいものである。執筆者が目標とされていることも、そういうところにあるはずである。また各項に一つ以上、よく使われる歴史用語などの解説を枠組みで設けてあるが、それはそれなりに興味深いと思う。
もちろん、史話は無限にある。今回は、あまりに有名な話は意識的にのぞくなどして新鮮味のあるこぼれ話集となったが、次回にはそれらもふくめて続編があまれることであろう。なお、本書の史話の選択および執筆は阿部泉・蒲生眞紗雄・野呂肖生・宮内正勝の諸氏によった。
1993年2月 笠原一男・児玉幸多