日本近世史研究と歴史教育

価格
2,200円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 北海道高等学校日本史教育研究会第40回大会記念シンポジウム(平成28年8月)の書籍化。歴史学研究の成果と教科書記述との関連、また、それらをふまえた授業の構想など、日本近世史を題材に、歴史学研究と歴史教育の接続を考える。
ISBN:
978-4-634-59104-2
著者: 高埜利彦  吉田伸行  牧原成征  谷本晃久  國岡健  幡本将典  川浪範洋  見山智宣 
刊行:
2018年4月
仕様: A5  ・  224ページ
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目次:
はじめに

第Ⅰ部 講演
講演①
日本近世史研究と歴史教育――朝幕関係を中心に   高埜利彦
はじめに
1.明清交替と東アジアの秩序
2.国内外の「平和」と政策転換
3.朝幕関係――封じ込めから協調へ
4.尊号一件――朝幕関係の転機
おわりに

講演②
周縁から都市と身分を考える   吉田伸行
はじめに
1.四谷塩町一丁目の地域特性
2.四谷塩町一丁目文書と「人別書上」
3.「御用留」を読む
おわりに

講演③
近世社会経済史のとらえ方――「藩政と幕政、地方と中央」の観点から   牧原成征
はじめに
1.藩領支配と在方の商業
2.城下町における商業の特質
3.藩財政と商人仲間
おわりに

講演④
北の「異国境」――幕府外交の転換とアイヌ史上の画期   谷本晃久
はじめに
1.「蝦夷」という語の意味と「蝦夷地」の先の「異国境」
2.旧族大名による異国・異域との通交・交易
3.北の「異国境」をめぐる経緯
4.松前藩による安永期の「異国」認識と交易認識
5.「蝦夷地改正」と松前藩による代替不可能性の主張
おわりに――アイヌ史上の画期

第Ⅱ部
報告①
朝幕関係から見た幕藩制国家像――教科書叙述の背後にある研究成果を活かした授業構想   國岡 健
はじめに
1.これまでの授業実践における幕藩制国家像
2.朝幕関係という視点からの新しい幕藩制国家像へ
3.朝幕関係の変容から描く幕藩制国家像――授業構想・教材としての史資料と生徒への問い
おわりに

報告②
日本の近世後期外交のけんきゅうと高等学校日本史教科書の記述について   幡本将典
はじめに
1.幕末政治史をめぐる問題
2.近世後期の外交と「鎖国」をめぐる問題
おわりに

報告③
儒学・国学・洋学と近代化の関わり   川浪範洋
はじめに
1.朱子学の捉え方
2.「役」の体系
3.日本人としてのナショナル=アイデンティティー
4.江戸期の思想発達
5.徂徠の読書法変革
6.国学の発展
7.洋学の発展
おわりに

質疑応答のまとめ   見山智宣