風土記 常陸国・出雲国・播磨国・豊後国・肥前国

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5,500円 (税込)
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解説: 写本の現存する5つの風土記を、日本史学・日本文学・日本語学の研究者が学際的に共同研究した成果をまとめた書。それぞれの最善本を尊重し、恣意的な校訂を排した本文に基づき、奈良時代の日本語による訓読を再現した。さらに、索引を付し、合冊で提供する。
ISBN:
978-4-634-59084-7
著者: 佐藤信  沖森卓也  矢嶋泉著・編 
刊行:
2016年1月
仕様: A5判  ・  580ページ
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あとがき:
 本書は、奈良時代成立の現存五風土記について、総合的な基礎研究をめざして沖森・佐藤・矢嶋の三名が進めてきた共同研究の成果である。それらは、すでに『出雲国風土記』(2005年4月)・『播磨国風土記』(2005年9月)・『常陸国風土記』(2007年4月)、『豊後国風土記・肥前国風土記』(2008年2月)の四冊として山川出版社から公刊したが、この度、再検討を加え、索引を付し、合冊して提供するものである。
 風土記については、これまでにも幾多の注釈・研究が積み重ねられてきたが、後世的知見にもとづく校訂もあり、必ずしも十全な本文が提供されてきたとは言いがたい。本書は、各風土記の最善の写本にもとづいて、恣意的な改変を避けながら、諸写本を検討して信頼できる本文を示すとともに、奈良時代語による訓読文を復原し、総ルビを付して読解の便宜を図った。
 日本語学・日本史学・日本文学をそれぞれ専攻する沖森・佐藤・矢嶋の三名が、学問領域を超えて多角的・総合的な視点に立って協業を行ない、校訂・訓読などの作業を進めた成果である。共同研究の過程を通じて、あるべき本文や解釈を随所に示すことができたものと自負している。新しい研究成果を反映した本書によって、風土記研究がさらに進展し、古代文化・社会の究明に寄与することとなれれば幸いである。
2015年10月1日                  沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉