《日本史リブレット人》058.近藤重蔵と近藤富蔵 寛政改革の光と影

価格
880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 長崎や蝦夷地に活躍の場を得て、御家人から旗本に昇進した重蔵。刃傷沙汰を起こし改易、流罪となった重蔵の子、富蔵。寛政改革を契機に抜擢された旗本家の姿と、維新後におよぶその後を描く。
ISBN:
978-4-634-54858-9
シリーズ: 日本史リブレット人 58
著者: 谷本晃久 
刊行:
2014年4月
仕様: A5変型判  ・  104ページ
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目次:
1.流人の島から
  八丈島の堂守/流人の自意識

2.江戸の御家人
  御先手鉄炮組与力の家/学問吟味/白山義学

3.長崎出役
  長崎奉行手附出役/長崎への赴任/重蔵赴任時の長崎と対外関係/
  長崎での著述活動

4.勘定方転任と蝦夷地派遣
  中川手附の支配勘定への異動/重蔵の異動と禄高との関係/
  対蝦夷地政策のなかでの重蔵の立場/蝦夷地への派遣と重蔵の誕生

5.御書物奉行から大坂御弓奉行へ
  御書物奉行/御纂事業の周辺/蔵書家として/
  水野忠成の幕閣成立と大坂転役

6.大坂御弓奉行罷免と槍ヶ崎事件
  大坂御弓奉行 - 富蔵と重蔵の確執/
  小普請入差控 - 重蔵の自負と憤懣/槍ヶ崎事件/改易

7.流人と手代 - 富蔵の後半生と改易後の近藤家
  八丈流人/代官手代としての近藤家と富蔵の最晩年
    
メッセージ・あとがき:
近藤重蔵と近藤富蔵,実の親子である。父は御家人の家に生まれ,国際情勢の変化や寛政改革の潮流に乗り,長崎や蝦夷地に活躍の場をえて旗本に昇進した。旗本の子として生まれた息子は父との確執を抱え出奔を繰り返した末,家へ戻り和解の直後に刃傷沙汰を起こす。結果,家は改易となる。刃傷沙汰の遠因は,幕閣内部の対立のあおりを受けた父の排斥にあった。寛政改革を契機に抜擢された旗本家の姿と,明治維新後におよぶ長い"その後"を描く。