《日本史リブレット》091.江戸の浄瑠璃文化

価格
880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 広く民衆に親しまれ,人気を博した浄瑠璃。その背景にある芸能者集団の活躍や,地方興行・「素人」浄瑠璃の隆盛など,浄瑠璃をとりまく近世後期の文化の諸相を紹介する。
ISBN:
978-4-634-54703-2
シリーズ: 日本史リブレット 91
著者: 神田由築 
刊行:
2009年8月
仕様: A5変型判  ・  112ページ
このエントリーをはてなブックマークに追加
詳細をみる
目次:
素人浄瑠璃の番付
1.都市における浄瑠璃興行
  浄瑠璃の興行場所/因講の成立/各国の因講/説教讃語座
2.江戸から地方へ
  寄席と女義太夫/「旦那」と「顔役」/道中のライバル/
  関東地方での浄瑠璃興行/西国での巡業
3.天保改革と浄瑠璃
  忠孝昔物語/寄席/操座の休座/香具師と乞胸
4.素人浄瑠璃の世界
  因講と素人/『素人浄瑠璃評判記』/「玄人」芸の継承/
  「玄人受」と「太郎受」/浄瑠璃と出版文化/素人浄瑠璃の人口
近代への展望  
メッセージ・あとがき:
浄瑠璃とは広く語り物をさす言葉だが,近世すなわち江戸時代に生まれ育った義太夫節は,その代表的なものである。
義太夫節に人形を加えた操(あやつり)芝居は,歌舞伎芝居とならんでおおいに人気を博し,義太夫節は多くの民衆に親しまれ続けた。
それほど根強い人気を保ったのはなぜだろうか。
その背景には,浄瑠璃文化を先端的に担い続けたさまざまな芸能者集団の活躍や,地方での興行の興隆,また芸能者と一般聴衆とのあいだに形成された「素人」という独特の階層の存在などがある。
本書ではこうした義太夫節をとりまく文化的状況の総体を浄瑠璃文化と呼び,民衆が深く愛したこの芸能を通して,近世後期の文化の諸相を紹介したい。