《日本史リブレット》087.大名屋敷と江戸遺跡

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880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 東京大学本郷構内の遺跡(加賀藩江戸屋敷)の発掘成果を紹介しながら,いまだに空白となっている江戸時代前期の大名江戸屋敷の状況を,考古学的調査と文献・絵図などの史料を総合して復元する。
ISBN:
978-4-634-54699-8
シリーズ: 日本史リブレット 87
著者: 宮崎勝美 
刊行:
2008年7月
仕様: A5変型判  ・  112ページ
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目次:
1.大名江戸屋敷への関心
  江戸遺跡の発掘調査/都市江戸に関する研究と大名江戸屋敷/
  江戸時代前期の空白域
2.東京大学本郷構内の遺跡と加賀藩江戸屋敷
  江戸遺跡の発掘と大名江戸屋敷/加賀藩の江戸屋敷/
  加賀藩本郷邸の空間構成/御殿空間の構成/詰人空間の構成/
  東京大学本郷構内の遺跡
3.将軍御成と寛永期の加賀藩本郷邸
  江戸前期大名屋敷の遺構・遺物/江戸前期の墨書遺物/
  将軍家光・大御所秀忠の本郷邸御成/
  一六一七(元和三)年の龍之口邸御成/
  一六二九(寛永六)年の本郷邸御成/『江戸図屏風』の本郷邸
4.明暦の大火前後の本郷邸
  一六三二(寛永九)年龍之口上屋敷の類焼/
  龍之口上屋敷の再建と「将軍への奉公」/大名屋敷の建築規制/
  明暦の大火前の本郷邸/明暦の大火/本郷邸の表門/
  明暦以前の門の遺構
5.天和の大火と本郷邸
  明暦の大火後の本郷邸/天和の大火/巨大な土取り穴/
  「天和二年」銘の焼塩壺/火災後の復旧過程
6.上屋敷本郷邸の成立
  元禄本郷邸絵図/水戸藩邸との境界/加賀藩の四屋敷/
  大名江戸屋敷の実態解明に向けて  
メッセージ・あとがき:
東京都心部では近年,急速な再開発の進行にともなって,江戸遺跡の発掘調査が多数実施された。
発掘対象は大名屋敷の跡地が多く,それにより文献史学などの分野でも大名屋敷に対する関心が強まってきた。
加賀藩本郷邸の跡地にあたる東京大学本郷キャンパスでも,これまでに総計約六万平方メートルにおよぶ発掘調査が行われ,大名屋敷の空間構造やそこに暮らした人びとの生活の実態が解明されつつある。
しかしながら,江戸時代前期の大名屋敷にはいまだ未解明の部分が多い。
本書では,数少ない文献・絵図史料を活用し,発掘調査の成果をそれらと関連づけながら,江戸時代前期の大名屋敷の姿を復元していきたい。