《日本史リブレット》055.日本近代漫画の誕生

価格
880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 画像による政治諷刺は幕末期より始まった。近代漫画の誕生の歴史をふりかえり,諷刺漫画がもつ可能性や問題点を現代の視点から探る。
ISBN:
978-4-634-54550-2
シリーズ: 日本史リブレット 55
著者: 清水勲 
刊行:
2001年7月
仕様: A5変型判  ・  96ページ
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目次:
日本の近代漫画はどのようにして生まれてきたか
1.幕末諷刺画の誕生とその発展
  権力諷刺画の誕生/「御代の若餅」の諷刺性/
  改印なし諷刺画の登場/戊辰戦争期の「子供遊絵」/
  もう一つの戊辰戦争諷刺画/「大人遊絵」の表現法/
  幕末諷刺画の意味
2.自由民権期の『団団珍聞』
  創刊者・野村文夫/小林清親の時代
3.『パック』と日本近代漫画
  アメリカ漫画雑誌『パック』の日本への影響/
  『パック』の清親・楽天への影響
4.「漫画」という言葉の誕生
  現代とは違う江戸語の「漫画」/現代的意味の言葉「漫画」の誕生/
  『一瓢漫画集初編』
5.国際漫画雑誌『東京パック』の登場
  横浜で西洋漫画を学んだ北沢楽天/『東京パック』の創刊/
  近代的漫画スタイルの完成
6.日本最長寿漫画『大阪パック』
  大阪人好みの泥臭いパワー/
  『東京パック』似ながら内容は関西的が人気の秘密
  経営基盤としての広告
7.柳瀬正夢の漫画表現の変遷
  漫画家としてのスタート/
  大正十年の『日本及日本人』に五〇点寄稿  
メッセージ・あとがき:
漫画の一分野である一枚絵漫画(カートゥーン)は,江戸時代以来どのようにその表現方法を確立して今日にいたったのだろうか。
江戸時代にも「北斎漫画」のように強者をからかう一枚絵があった。
しかし,近代に入ると江戸風漫画は欧米の漫画作品の影響を受けて,明治の新しいスタイルが模索される。
そして,大正期から昭和初期に欧米と同水準の近代的な漫画表現スタイルが確立される。
政治史・美術史とともに歩んだ近代漫画表現史の物語。