《日本史リブレット》054.近代歌謡の軌跡

価格
880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 人々の喜びや悲しみを映し出し,世相をいち早く表現する歌謡の世界をたどりながら,時代に翻弄されながらも生きぬく庶民の姿を描き,幕末・維新期から現代までの歴史を振り返る。
ISBN:
978-4-634-54540-3
シリーズ: 日本史リブレット 54
著者: 倉田喜弘 
刊行:
2002年5月
仕様: A5変型判  ・  100ページ
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目次:
歌声の近代化
1.幕末の歌謡
  三味線が主流/「端唄」全盛/黒船来航の「くどき節」/
  「ちょぼくれ」で幕政批判/討幕の歌,佐幕の歌
2.西洋の洗礼
  文明開化の「どどいつ」/唱歌の移植と展開/軍歌の成立と推移/
  「オッペケぺー」で演歌誕生
3.大正モダニズム
  街角の歌声/芸術座のステージから/浅草オペラの盛衰/
  子供たちに夢を
4.メディアの中で
  レコードと映画/新聞と興行界/検閲スタート/放送と政府の対応
5.音楽状況急変
  放送界発展の中で/「君の名は」とジャズ流行/
  ロカビリーとエレキ旋風/演歌からJポップへ  
メッセージ・あとがき:
日本の美術工芸は素晴らしいが,音楽はダメだ。
明治の初めに来日した外国人はそう観察した。
同じころ,音楽家は社会全体の奴隷だと,その地位の低さが指摘されている。
それから100ねん,状況は一変した。
いまや,ヨーロッパで活躍する日本人音楽家は十指にあまる。
大衆音楽も東アジアの国々で持てはやされている。
欧米諸国との落差がどうして埋まったのだろうか。
日本が"音楽大国"になった理由を,大衆音楽の歩みで明らかにしてみたい。