《日本史リブレット》050.アイヌ民族の軌跡

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880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 北海道を中心にサハリン・千島・北東北に生活し,中継交易者として北の世界を結びつけていたアイヌ民族。北から南に連なる列島弧における文化と社会のあり方を,「時」という視点から問い直す。
ISBN:
978-4-634-54500-7
シリーズ: 日本史リブレット 50
著者: 浪川健治 
刊行:
2004年8月
仕様: A5変型判  ・  112ページ
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目次:
アイヌ民族の今-民族と先住性
1.アイヌ文化
  アイヌ文化の成立/アイヌ文化の構造
2.東北アジアのなかのアイヌ民族
  十二~十五世紀の東北アジアとアイヌ民族/
  十五~十六世紀のアイヌ民族と和人社会/蝦夷をみる目
3.アイヌ民族と近世日本
  アムール川下流域の諸民族と二つの帝国/
  近世日本国家の成立と松前・蝦夷地/松前藩と商場知行制/
  商場知行制とアイヌ民族/本州のアイヌ民族
4.シャクシャインの蜂起
  アイヌ集団と「無事」/「寛文蝦夷蜂起」のもたらしたもの
5.クナシリ・メナシの蜂起
  場所請負制の成立/蜂起とアイヌ社会/「蝦酋列像」とアイヌ首長層
6.民族文化の否定から「臣民」化へ
  「外圧」と蝦夷地の内国編入/
  維新政権と「臣民」化-民族の否定と強制移住
アイヌ民族の軌跡  
メッセージ・あとがき:
北から南に連なる列島弧の上に日本は存在する。
そして,ここには大きく二つの言語と三つの文化が成立し文化接触が繰り返されていた。
北の文化の主体,それがアイヌ民族である。
歴史のなかのアイヌ民族は,北海道を中心に,サハリン,千島,そして北東北に生活し,中継交易者として北の世界を結びつけていた。
そのことは,列島史という枠組みのなかでは,アイヌ社会は松前藩との関係だけではなく,本州とくに北東北との地域的な関係と東北アジア世界の変動との関わりのなかに理解されなければならないことを意味している。
列島弧における文化と社会のあり方を時という視点から問いなおしてみよう。