《日本史リブレット》035.町屋と町並み

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880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 日本の伝統的な都市建築の代表は町屋である。都市の成長とともに発展・洗練されていった町屋の展開を,古代から現代までを射程に入れ,京都・大阪・江戸に代表される巨大都市の都市史と絡めながら概観するとともに,都市における建築のあるべき姿の一端を探る。
ISBN:
978-4-634-54350-8
シリーズ: 日本史リブレット 35
著者: 伊藤毅 
刊行:
2007年7月
仕様: A5変型判  ・  116ページ
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目次:
1.町屋とはなにか
  町屋と都市/民家の一類型としての町屋/都市建築としての町屋/
  町屋と商業/接道性と沿道性/境内と町
2.町屋の形成-古代から中世へ
  平安京の変容/町屋の形成/中世の町屋/地方の町屋
3.京都と町屋-中世から近世へ
  京都の近世化/近世京都の成立と町の空間/指物屋町の構成/
  京都の町屋/町共同体施設
4.大坂と町屋-中世から近世へ
  中世末の大坂/大坂城下町の建設/船場の成立/天満寺内町/
  大坂三郷の成立/商都大坂/大坂の町屋
5.巨大都市江戸と町屋
  江戸の建設と初期の町屋/表長屋の町並み/大店の成立/
  土蔵造の出現
6.町屋の近代
  吉島家住宅/土蔵造の町並み/町屋の近代化と衰退
町屋と町並みの現在  
メッセージ・あとがき:
日本の伝統的な都市建築の代表は町屋である。
町屋は古代から近代にかけて都市的な文脈のなかで生成・発展し,洗練されていった。
接道性と沿道性によって特徴づけられる町屋は,わが国の都市の成長とつねに不可分な関係にあった。
しかし1960年代以降の都市の急速な現代化は町屋を都市から駆逐することによって進行したといえる。
いまわれわれは町屋にかわる適切な都市建築のタイプを生まないまま,現代都市の圧倒的な駆動力に身をまかせている。
本書は古代から現代までを射程にいれ,町屋の展開過程を京都・大坂・江戸に代表される巨大都市の都市史と絡めて跡づけるとともに,都市における建築のあるべき姿の一端を探ろうとするものである。