《日本史リブレット》009.漢字文化の成り立ちと展開

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880円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 漢字文化のなかで生きてきた日本列島の人々の,言葉と文字の有様をさぐりながら,漢字文化の全体像を明らかにし,歴史の本体と核心に迫る。 
ISBN:
978-4-634-54090-3
シリーズ: 日本史リブレット 9
著者: 新川登亀男 
刊行:
2002年7月
仕様: A5変型判
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目次:
漢字と私たち
1.「漢字」のなりたち
  「漢字」の出現/空海の文字観/入唐八家と最澄/「梵字」と「漢字」
2.見えにくい「まな」と「かな」
  「真名(字)」と「仮名(字)」/「仮名(字)」は方便/
  『和名類聚抄』の文化構造/文字は"書"/真書と草書/
  「仮名がち」に向かって
3.『御成敗式目』から『学問のすゝめ』へ
  二つの「漢字」系譜/『御成敗式目』と「律令格式」/
  笑話になった「式目」/『醒睡笑』の世界/
  「西洋」に接した新井白石/攻撃する本居宣長/
  文字を知らない人々/前島密の漢字廃止論/福沢諭吉の文明開化
4.「字」を書くことのはじまり
  古典文学・非文字世界に向かって/「字」と"字文"の成り立ち/
  「イカルガ」の成り立ち/第一・二次の「字」文化/字書に使う木簡/
  『論語』から/『老子』から/古典文字の世界/非文字世界との関係  
メッセージ・あとがき:
ヒト(人間)は,言葉や文字を作り続け,ながい歴史を築いてきました。
これこそが,他の生き物と区別されるヒトの歴史です。
ヒトであり,またヒトでしかありようがない私たちの言葉と文字の有様をさぐることは,歴史の本体と核心に迫ることにほかなりません。
日本列島の人々は,漢字文化のなかで生きてきました。
しかし,だれでも自分自身がもっとも見えにくいのと同じように,この漢字文化も容易に正体がつかめません。
でも,臆することなく,自分さがしのながい歴史の道を少し歩いてみましょう。