水中遺跡の歴史学

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4,400円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 日本や世界における水中遺跡の調査・研究・保護の現状を解説し、保存・整備・活用など今後の諸課題について考えるとともに、歴史学としての位置付けを探る。2016年史学会大会シンポジウムをもとに編集。
ISBN:
978-4-634-52366-1
著者: 佐藤信  池田榮史  森達也  村井章介  木村淳  石橋崇雄  赤司善彦  佐々木蘭貞  水ノ江和同  禰冝田佳男  松田陽  今津節生  榎原雅治 
刊行:
2018年3月
仕様: A5  ・  260ページ
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目次:
序章 水中遺跡の歴史学
はじめに
1.いま何故水中遺跡か
2.日本における水中遺跡
3.水中遺跡の歴史学的課題——調査・研究・保存・整備・活用をめぐって
おわりに

Ⅰ部 日本・アジアの水中遺跡
1章 日本における水中遺跡調査研究の現状
   —―鷹島海底遺跡における元軍船の調査研究を中心に  池田 榮史
はじめに
1.日本における水中遺跡への関心と水中考古学の展開——元軍船発見まで
2.筆者らによる鷹島海底遺跡の調査研究——元軍船の発見
3.鷹島海底遺跡における調査手法の模索
4.鷹島海底遺跡で確認した元軍船および木製椗の内容
5.元軍船発見後の動きと今後の展望

2章 韓国と中国の水中遺跡をめぐって  森  達也
はじめに
1.韓国における水中遺跡調査
2.中国における水中遺跡調査
3.沈没出土陶瓷の研究例
おわりに

3章 海上の道、海底の船  村井 章介
1.”Five Centuries of Maritime Trade"
2.十五世紀の二つの沈船をめぐって
3.十六世紀後半ポルトガル製地図に描かれた”Costa de lucois”
4.”Treasures of the SAN DIEGO”

Ⅱ部 世界の水中遺跡
1章 沈没船遺跡の考古学  木村  淳
はじめに
1.沈没船は遺跡であるのか
2.日本の水中遺跡研究における沈没船
3.水中考古学と古代地中海世界沈没船の船舶考古学
4.海事考古学研究の確立
 —―ヴァイキング船・ヨーロッパ王朝海軍船・オランダ東インド会社船
5.東アジア海域史と船体考古資料研究
6.東南アジア海域史と沈没船遺跡様相
おわりに

2章 世界史からみた水中遺跡——アジア歴史学研究の視点から 石橋 崇雄
はじめに
1.「世界の一体化」をめぐる歴史検証と海事考古学の成果
2.十六世紀以降における銀の交易をめぐる歴史学と海事考古学
おわりに

3章 世界の水中遺跡の保存と活用  赤司 善彦
はじめに
1.保護の始まりからユネスコ条約へ
2.水中遺跡の活用——沈没船
3.水中遺跡の活用——沈んだ遺跡
おわりに——水中遺跡の持続可能な活用

4章 諸外国における水中考古学教育とトレーニング  佐々木 蘭貞
はじめに
1.水中考古学の定義
2.大学における水中考古学教育
3.NPO・NGO
4.行政
おわりに

Ⅲ部 文化遺産としての水