《イスラームを知る》8. 4億の少数派 南アジアのイスラーム

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1,320円 (税込)
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解説: 4億の人口を擁しながら,アラブを中心とするイスラーム世界でも,またヒンドゥー教徒が多数を占める南アジア世界でも周縁的な存在とされる南アジアのイスラーム。しかしその歴史は長く,イスラーム世界の拡大にも,南アジア世界の発展にも大きな役割をはたしてきた。いまや両世界にとって欠くことのできない「少数派」の歴史的展開を簡潔に紹介する。
ISBN:
978-4-634-47468-0
シリーズ: イスラームを知る 8
著者: 山根聡 
刊行:
2011年7月
仕様: A5判  ・  120ページ
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目次:
四億の少数派
第1章 インド・イスラーム文化
  南アジア世界
  イスラームの到達
  デリー・スルターン朝とその文化
  スーフィーの布教活動
  バクティ信仰との交流
  ムガル朝とイスラーム
  文芸の発展
  インド・イスラーム建築
  現地語教育機関設立と文献出版
  イスラーム改革思想と異教徒支配への反動
  インド大反乱
第2章 西欧的近代との出会い
  アリーガル運動
  アリーガル運動の広がり
  「イスラームの家」めぐる議論
  デーオバンド学院
第3章 イスラームの政治運動化
  ムスリムの政治運動
  汎イスラーム主義と南アジアのムスリム
  ヒラーファト運動
  タブリーギー・ジャマーアト
  イクバール
第4章 イスラームと国家の関係
  「偉大な指導者」ジンナー
  建国のかげで
  マウドゥーディー
  イスラーム国家とムスリム国家のはざまで
  バングラデシュの独立
  イスラーム勢力への懐柔
  インドにおけるムスリム
第5章 世界情勢と南アジアのイスラーム
  冷戦下におけるイスラーム化
  ベンガルか,バングラデシュか
  慈善活動の展開
  ターリバーンの時代
  対テロ戦争と南アジアのムスリム
  カシュミール問題をめぐる動き
  現代南アジアのムスリムによる芸術文化
  南アジア系ムスリムの移民社会
  四億の少数派のゆくえ

コラム
  01 南アジアのムスリム社会
  02 パンジャーブにおけるムスリムの知識層
  03 南アジアのムスリムと日本
  04 パキスタンにおける行政と軍の二輪走行

参考文献
図版出典一覧  
メッセージ・あとがき:
イスラーム教徒の考え方や行動の様式は,日本人の場合とはかなり異なっている。そこにイスラーム理解の難しさもあるし,同時にイスラームを知る意義もあるといえよう。現代の私たちは,グローバル化したイスラームの宗教や文明に向き合い,これをさらに深く理解する必要に迫られている。「イスラームを知る」シリーズは,全国的な共同研究「NIHU(人間文化研究機構)プログラムイスラーム地域研究」の成果であり,異文化理解へ向けて信頼ある案内役を果たしてくれるものと信じている。