《宗教の世界史》09.キリスト教の歴史2 宗教改革以降

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3,850円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 聖と俗の両面から歴史のなかの宗教を見直し,宗教から世界の歴史を考える新シリーズ。
教会史ではなく,キリスト教と国家・政治,社会,文化との関わりを通観する。民衆の心性にも着目し,宗教と人間の関わりを考えるとともに,アジア・アフリカについても言及して,キリスト教の世界的広がりを示す。「キリスト教用語解説」など付録も充実。第2巻は17世紀から現代までを扱う。
ISBN:
978-4-634-43139-3
シリーズ: 宗教の世界史 9
著者: 松本宣郎  高柳俊一 
刊行:
2009年8月
仕様: 四六判  ・  336ページ
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目次:
第1章 二つの信仰の時代
  1 近代カトリシズムへの第一歩
    近代の始まり-ルネサンスから宗教改革へ
    トリエント公会議
    近代カトリシズムへの道
    新しい修道会の出現と隆盛
    レパントの海戦と世界教会への道
    バロック文化と学問
    「新世界」におけるカトリック教勢の拡大
  コラム
    カール五世の晩年
    コンクラーヴェ
  2 継続する宗教改革運動
    宗教戦争の時代
    宗教的冷戦のなかのプロテスタント勢力
    ブリテン諸島の宗教戦争
    プロテスタンティズムの全般的危機
    敬虔主義とモラル・リフォーム運動
  コラム
    プロテスタントの先駆としてのヴァルド派
    ウィレム三世のプロパガンダ
  3 「アメリカ」の始まり
    カトリック・スペインの上陸
    プロテスタント・イギリスの入植
    ラテンアメリカの征服とカトリック化
    カリブ海のキリスト教
  コラム
    ピューリタンの礼拝と生活
第2章 啓蒙と革命の時代
  1 プロテスタントのヨーロッパ-啓蒙主義と信仰復興
    プロテスタントたちの啓蒙主義
    文芸共和国と寛容論
    信仰復興運動の隆盛
    宗教的融和の時代へ
  コラム
    ザルツブルガーの長い道
  2 フランス絶対王政と革命
    ヨーロッパ大陸における新旧勢力の交替
    絶対王政への道
    絶対王政、ガリカニスム、ヨセフィスムス
    ボシュエ、ジャンセニスム、キエティスム、イエズス会解散
    フランス革命、ナポレオン帝国とそれ以後
    世界宣教への流れ
  コラム
    ナポレオン一世の要理書
  3 アメリカ的伝統の形成
    「大覚醒」と独立前のキリスト教
    建国期の政治と宗教
    変容する諸教会
    啓蒙期のラテンアメリカ
第3章 市民社会の時代
  1 カトリック教会と市民階級
    科学、産業革命の浸透と教会
    自由主義、反聖職者主義と教会
    イタリア統一と教皇庁
    第一ヴァティカン公会議と教皇中心主義
    レオ十三世の進歩的社会政策
    ピウス十世とモダニズム処断の始まり
    非カトリック国におけるカトリック復興と宣教活動の再開  
刊行にあたって:
テロの脅威とともに明けた21世紀。世界では局地的な戦争も多発し,これらさまざまな対立を背後に,「宗教」の影が見え隠れしています。宗教は現在の世界を考えるうえで,不可欠な要素です。
本シリーズでは,単に各々の宗教の歴史を通観するのではなく,人びとの生活のなかに息づく信仰に踏み込み,各宗教の地域的な広がりにも着目して,現実に宗教が人間の歴史にどうかかわってきたのか,聖と俗の両面から「歴史のなかの宗教」を考えます。