《物語の舞台を歩く》12.古今著聞集
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目次:
1章 説話の時代・王者の肖像
1.説話の時代と『古今著聞集』
物語から説話へ/中世人の情報リテラシー/
『古今著聞集』の成立/成季と音楽
2.朝廷の宝蔵と年中行事絵巻
蓮華王院の創立/宝物庫としての蓮華王院/
松殿基房の政治的地位/基房の有職故実/松殿家の文書
3.宝物いろいろ
源頼朝と蓮華王院/鬼の帯/変化の法師を刺した太刀
2章 後鳥羽院と犯罪者たち
1.博打の顚末
瀬戸内の教祖天竺冠者/天竺冠者京都へ/博打の生業/
親王の信憑性
2.王者と水のイメージ
神泉苑/後鳥羽院の逮捕劇/天下をめぐる水運/
乗馬・水練の上手
3章 きぬかけの道をたどって
1.成季と徳大寺家
徳大寺公継の人物像/公継の評判と藤原孝道/
徳大寺邸の景観/徳大寺家と西行/徳大寺実定と徒然草/
徳大寺から龍安寺へ
2.仁和寺周辺の説話
仁和寺と徳大寺家/仁和寺と音楽・藤原孝道/
守覚法親王と狂女/素敵な着こなし
3.西園寺家と成季
都鳥と小早川茂平/西園寺家の栄華/西園寺への御幸/
西園寺から金閣寺へ
4章 『古今著聞集』の動物たち
1.信仰と祭祀、殺生と解脱
蛤の放生/阿弥陀の慈悲と殺生/小さい尼の哀願
2.高雄の猿・醍醐の天狗
猿の鵜飼/神護寺と勧進上人文覚/天狗にさらわれる/
醍醐寺の桜/居眠りの大僧正
3.鎌倉幕府の武士たち
鎌倉と京都/三浦の犬/猿の舞/犬の精進、犬の断食/
北条氏の確執/楽観の書としての『古今著聞集』
1.説話の時代と『古今著聞集』
物語から説話へ/中世人の情報リテラシー/
『古今著聞集』の成立/成季と音楽
2.朝廷の宝蔵と年中行事絵巻
蓮華王院の創立/宝物庫としての蓮華王院/
松殿基房の政治的地位/基房の有職故実/松殿家の文書
3.宝物いろいろ
源頼朝と蓮華王院/鬼の帯/変化の法師を刺した太刀
2章 後鳥羽院と犯罪者たち
1.博打の顚末
瀬戸内の教祖天竺冠者/天竺冠者京都へ/博打の生業/
親王の信憑性
2.王者と水のイメージ
神泉苑/後鳥羽院の逮捕劇/天下をめぐる水運/
乗馬・水練の上手
3章 きぬかけの道をたどって
1.成季と徳大寺家
徳大寺公継の人物像/公継の評判と藤原孝道/
徳大寺邸の景観/徳大寺家と西行/徳大寺実定と徒然草/
徳大寺から龍安寺へ
2.仁和寺周辺の説話
仁和寺と徳大寺家/仁和寺と音楽・藤原孝道/
守覚法親王と狂女/素敵な着こなし
3.西園寺家と成季
都鳥と小早川茂平/西園寺家の栄華/西園寺への御幸/
西園寺から金閣寺へ
4章 『古今著聞集』の動物たち
1.信仰と祭祀、殺生と解脱
蛤の放生/阿弥陀の慈悲と殺生/小さい尼の哀願
2.高雄の猿・醍醐の天狗
猿の鵜飼/神護寺と勧進上人文覚/天狗にさらわれる/
醍醐寺の桜/居眠りの大僧正
3.鎌倉幕府の武士たち
鎌倉と京都/三浦の犬/猿の舞/犬の精進、犬の断食/
北条氏の確執/楽観の書としての『古今著聞集』
メッセージ・あとがき:
「和歌を詠む私」に迷いなく没入するのが王朝物語の世界だとしたら,「『和歌を詠む私』ってなんだろう?と,ふと考えてしまう私」の視点で書かれたものが説話であるといえるでしょう。
鎌倉時代中期に成立した『古今著聞集』は,雅やかな宮廷生活を伝えようとしながら,いつもまにか首尾一貫しない見聞や怪しげな噂を語り,生活感あふれる風刺や笑いを紡ぎだしていきます。
天皇や上皇,源頼朝をはじめとする鎌倉幕府の武士たち,高層と楽人,泥棒に詐欺師,犬・猿などの動物から,鬼・天狗のような異界の住民まで,さまざまなキャラクターが,縦横に活躍します。
中世人のまるごとの世界観を,ぜひ味わってみてください。