《物語の舞台を歩く》8.徒然草

価格
1,980円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 「つれづれなるままに…」という書き出しで知られる『徒然草』は、教科書にも掲載される古典文学である。筆者は吉田兼好。出家後に書かれた随筆で、兼好の人生・自然・無常観や、各地の滑稽な話などが簡潔な文章で書かれている。「草庵案住まいの世捨て人」という印象の強い兼好であるが、旅人としての側面も持つ。序章・243段のなかから抽出して、その足跡を追う。
ISBN:
978-4-634-22480-3
シリーズ: 物語の舞台を歩く 8
著者: 久保田淳 
刊行:
2009年10月
仕様: 四六判  ・  184ページ
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目次:
1章 賀茂
 1.賀茂の社
   二つの賀茂社/末社橋本社・岩本社/下鴨神社と鴨長明/
   兼好の長明観/下鴨神社
 2.院の御桟敷
   祭の行列/一条室町/持明院仙洞御所跡 
2章 洛北・洛西
 1.西園寺・平野・舟岡
   金閣寺と西園寺/西園寺家と洞院家/平野神社/船岡社
 2.仁和寺・双の岡
   仁和寺の法師/仁和寺御室/文学に登場する稚児/双ヶ岡/
   仁和寺周辺の奇譚/現在の仁和寺
 3.太秦・嵯峨野
   太秦から嵯峨野へ/広隆寺/蚕の社/有栖川/亀山殿/
   野宮神社/大覚寺/遍照寺・広沢池
3章 洛東・洛南
 1.六波羅・五条
   六波羅探題/那蘭陀寺/若宮八幡宮/六波羅蜜寺/五条天神/
   五条内裏
 2.鳥辺山・清水寺
   京の都の葬送地/清水詣で/兼好と道我/清閑寺
 3.石清水八幡宮
   仁和寺なる法師/石清水八幡宮/八幡宮の神仏習合/
   中世文学にみる八幡宮
4章 東国へ
 1.比叡山
   比叡山延暦寺/日吉大社/比叡山上へ/根本中堂/無動寺谷/
   横川/西塔
 2.金沢
   かねさは/称名寺/金沢文庫
 3.鎌倉
   鎌倉の海/鎌倉幕府跡/鶴岡八幡宮
 4.足利
   足利左馬入道貫の地/鑁阿寺・足利学校  
メッセージ・あとがき:
『徒然草』の著者兼好法師について、どんなイメージをお持ちですか。
それは草庵にこもって本を読んだり、ものを書いたりする物静かな世捨て人の姿ではありませんか。
けれども彼には物見高い野次馬的な一面もあるのです。
庵を出て京の町中を歩き、人びとを観察し、世間の噂に聞き耳を立てることもしばしばなのです。
遠く東国に旅をしたこともあります。
そんな兼好の素顔がのぞく『徒然草』の章段や『兼好法師集』に収められている和歌などを読みながら、彼にとってなじみ深かった土地や神社・寺院を訪れ、そこで彼が何を見、何を思ったかを、ご一緒に考えてみたいと思います。