《物語の舞台を歩く》純友追討記

価格
1,980円 (税込)
在庫: 在庫あり
解説: 藤原純友=海賊とする根本史料への史料批判や瀬戸内各地の足跡を追っていくなかから,暴虐の限りを尽くした海賊ではなく,勲功への正当な評価を求め続けた一人の武士としての純友の物語を紹介する。
ISBN:
978-4-634-22420-9
シリーズ: 物語の舞台を歩く
著者: 下向井龍彦 
刊行:
2011年10月
仕様: 四六判  ・  212ページ
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目次:
1章 はるかなる京
  1 プロローグ - 語り得ぬ純友にかわって
     純友に寄り添って/『純友追討記』の「歪み」/
     未完の『純友追討記』/「真実の物語」を目指して
  2 はるかなる京
     見果てぬ夢/宿命としての血/不遇の歳月/伊予掾として/
     海賊追補指揮官として
2章 史料を逆なでに読む - 『日本紀略』承平六年六月某日条
  1 『日本紀略』と『扶桑略記』
     『日本紀略』記事による通俗的「純友の乱」/
     『扶桑略記』記事と二つの記事の「原史料」/
     二つの記事の相違点/『日本紀略』記事の矛盾/
     なぜ日振島が根拠地に
  2 『日本紀略』記事の改竄目的
     模範とすべき名文/「冤罪」の定着
3章 純友蜂起
  1 藤原純友と伊予守紀淑人
     巨海に出ず-純友出撃/承平南海賊と伊予掾純友/
     表の殊勲者紀淑人と陰の殊勲者純友/
     握りつぶされた勲功申請/淑人と純友の絆
  2 耳を切り鼻を割く - 備前介藤原子高と藤原文元
     摂津国須岐駅事件/天慶二年夏、旱魃と群賊/
     備前介藤原子高の赴任/一触即発の備前国
  3 決断
     純友のねらい/純友召進官符/子高の純友謀反密告
  4 束の間の栄光、大いなる誤算
     パニックのなかで/忠平の戦略/純友の要求/
     五位の決定、位記使伊予へ/絶頂へ、そして落胆/
     二つの誤算
4章 備前の乱と讃岐の乱
  1 暴走する文元
     文元の暴走/『楽音寺縁起』が描く純友の乱/
     忠平の攻勢準備/『縁起』から読む山陽道方面の攻防
  2 讃岐国の乱 - 讃岐介藤原国風と藤原三辰
     讃岐の乱と藤原三辰/『純友追討記』が描く讃岐の乱/
     『純友追討記』の作為/不気味な膠着状態/政府軍の攻勢
5章 激闘
  1 純友の逆襲と忠平の対応
     純友の電撃的政府軍撃破/伊予国あげての純友支持/
     忠平の対応と政府軍の立て直し
  2 政府軍の反撃と藤原三辰の敗死
     反乱軍幹部藤原恒利の寝返りと讃岐介国風/
     政府軍主力の讃岐再渡海と掃討戦/三辰の獄門梟首
  3 純友のあらたな攻勢
     広島湾における大宰府追補使軍の撃破/
     周防