食で読む東方見聞録
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2,200円 (税込)
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解説: | マルコ・ポーロが『東方見聞録(『世界の記述』)』に記録をのこしている地域や都市に焦点をあて、それぞれの地域の歴史的な料理書を紐解きながら、13世紀当時の料理や食文化について紹介する。モンゴル帝国の影響下で、東西の交流が活発になり始めたこの時代にどんな変化や伝播が起こっていたのか、地域ごとにどんな違いが見られたのかなど、マルコ・ポーロ一行と一緒に冒険をするような視点も楽しみながら、食という身近なテーマを通して当時の世界を垣間見る。 冒頭にカラーでレシピページを掲載。実際に歴史上の料理を再現してみることもでき、レシピと読み物で2度おいしい、知的好奇心をくすぐる1冊。 |
ISBN: | 978-4-634-15242-7 |
著者: | |
刊行: |
2024年8月
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仕様: | A5 ・ 256ページ |
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目次:
マルコ・ポーロの旅路 地図
Ⅰ レシピ編 ~現代によみがえる 中世の料理~
1. ブロデット・デ・ペッシ(魚のブロデット〈煮込み〉)
2. サヴォーレ・ア・カポーニ(去勢鶏肉のソース添え)
3. クィンクィネッリ(14 世紀ヴェネツィア風ラヴィオリ)
4. プセーナシス・スーグリタレア(12 世紀ビザンツ風肉の串焼き)
5. ラランギア・メ・ト・メリ(ビザンツ風フリッター はちみつがけ)
6. タムリーヤ(肉とドライデーツの煮込み)
7. ムルーヒーヤ(14 世紀エジプト風モロヘイヤシチュー)
8. マーリフ・マクルー・サーズィジュ(塩漬けマグロの素揚げ)
9. ジューザーブ・アッ= タムル(13 世紀バグダード風デーツジャム)
10. クルディーヤ(クルド風羊肉の煮込み)
11. 黒子児焼餅(『飲膳正要』風黒ごまパン〈なつめ入り〉)
12. 水晶角児(14 世紀風透明餃子)
13. 鯉魚湯(コイのスープ)
14. 乳餅(モンゴルチーズ)
15. 武家ノサカナノスエヤウ(武家の正月垸飯の膳)
16. 芋頭(ゆで里芋 味噌添え)
17. パーネ・ディ・サーゴ/沙糊餅(ファンスール王国風サゴパン)
18. ウリヒ・ウィヤンジャナ(12 世紀インド風炊き込みご飯)
19. パーナカ(スパイス入り乳飲料)
20. テマナ(中世インド風柑橘ミルクスープ)
21. ラーヴァ(うずら肉のロースト)
22. ペリニャニ(ペリメニ[『原初年代記』風ダンプリング])
23. キセリ(ロシア伝統粥『原初年代記』版)
Ⅱ エッセイ編 ~マルコ・ポーロと巡る世界の食物語~
はじめに
プロローグ
登場人物紹介
第1章 イタリア半島
ヴェネツィア
ジェノヴァ
ピサ
ヴェネツィア対ジェノヴァ
ヴェネツィアの食事情
イタリアの料理書
料理1 ブロデット・デ・ペッシ
料理2 サヴォーレ・ア・カポーニ
料理3 クィンクィネッリ
コラム 「東方見聞録」のパスタとラザーニャ
コラム 調味料の比較 ~古代ローマと14 世紀ヴェネツィア『リーブロ・ディ・クチーナ』との相違~
Ⅰ レシピ編 ~現代によみがえる 中世の料理~
1. ブロデット・デ・ペッシ(魚のブロデット〈煮込み〉)
2. サヴォーレ・ア・カポーニ(去勢鶏肉のソース添え)
3. クィンクィネッリ(14 世紀ヴェネツィア風ラヴィオリ)
4. プセーナシス・スーグリタレア(12 世紀ビザンツ風肉の串焼き)
5. ラランギア・メ・ト・メリ(ビザンツ風フリッター はちみつがけ)
6. タムリーヤ(肉とドライデーツの煮込み)
7. ムルーヒーヤ(14 世紀エジプト風モロヘイヤシチュー)
8. マーリフ・マクルー・サーズィジュ(塩漬けマグロの素揚げ)
9. ジューザーブ・アッ= タムル(13 世紀バグダード風デーツジャム)
10. クルディーヤ(クルド風羊肉の煮込み)
11. 黒子児焼餅(『飲膳正要』風黒ごまパン〈なつめ入り〉)
12. 水晶角児(14 世紀風透明餃子)
13. 鯉魚湯(コイのスープ)
14. 乳餅(モンゴルチーズ)
15. 武家ノサカナノスエヤウ(武家の正月垸飯の膳)
16. 芋頭(ゆで里芋 味噌添え)
17. パーネ・ディ・サーゴ/沙糊餅(ファンスール王国風サゴパン)
18. ウリヒ・ウィヤンジャナ(12 世紀インド風炊き込みご飯)
19. パーナカ(スパイス入り乳飲料)
20. テマナ(中世インド風柑橘ミルクスープ)
21. ラーヴァ(うずら肉のロースト)
22. ペリニャニ(ペリメニ[『原初年代記』風ダンプリング])
23. キセリ(ロシア伝統粥『原初年代記』版)
Ⅱ エッセイ編 ~マルコ・ポーロと巡る世界の食物語~
はじめに
プロローグ
登場人物紹介
第1章 イタリア半島
ヴェネツィア
ジェノヴァ
ピサ
ヴェネツィア対ジェノヴァ
ヴェネツィアの食事情
イタリアの料理書
料理1 ブロデット・デ・ペッシ
料理2 サヴォーレ・ア・カポーニ
料理3 クィンクィネッリ
コラム 「東方見聞録」のパスタとラザーニャ
コラム 調味料の比較 ~古代ローマと14 世紀ヴェネツィア『リーブロ・ディ・クチーナ』との相違~
コンスタンティノープル
ビザンツ帝国
ラテン帝国
西進不可 ~「東方見聞録」にみるビザンツ帝国とラテン帝国~
ネグロポンテ
ビザンツ帝国の東方諸国に対する外交政策
中世のビザンツ帝国の食事情
12 世紀のビザンツにおける食の描写
料理4 プセーナシス・スーグリタレア
料理5 ラランギア・メ・ト・メリ
第3章 アフリカ、シリア、ヒジャーズ
アークル
エルサレム
エルサレム王国
マムルーク朝
「東方見聞録」に登場するマムルーク朝諸都市
「東方見聞録」が語るマムルーク朝
「東方見聞録」における砂糖 エジプト編
マムルーク朝とジョチ・ウルスの同盟
「東方見聞録」に登場する
アフリカ諸都市あるいは地域
料理13 世紀マムルーク朝期のエジプトの料理書
料理6 タムリーヤ
料理7 ムルーヒーヤ
第4章 西アジア、中央アジア
ライアス
キリキア・アルメニア王国
トレビゾンド
フレグ・ウルス
フレグ・ウルス? イルハン国?
フレグ・ウルスとマムルーク朝の戦いの記録
フレグ・ウルスの戦いの記録
コカチン姫、フレグ・ウルス次期君主に嫁ぐ
フレグ・ウルスの西方諸国との交渉
往路と復路の違いにみられる交易路の変遷
西アジア各地の食材の記録
ラスール朝
チャガタイ・ウルス
ブカラ
中央アジア各地の食材の記録
13 世紀イラクの料理書
料理8 マーリフ・マクルー・サーズィジュ
料理9 ジューザーブ・アッ=タムル
料理10 クルディーヤ
カイドゥ
アイジャルック
コラム 「東方見聞録」に出てくる戦いの記録
第5章 中国 大元ウルス
大元ウルス
タイドゥ〔大都〕
シャンドゥ〔上都〕
大元ウルスの季節移動
キンサイ〔杭州臨安府〕
ザイトゥン〔泉州「刺桐城」〕
大元ウルス各地の食材の記録
特筆すべき戦いの記録
初代皇帝チンギス・カン
チンギス・カンの味わった「白い食べ物」と「赤い食べ物」
第2代皇帝(カアン)オゴデイの実績と饗応用料理「シュース」
クビライの食に関する記述
クビライと涮羊肉にまつわる逸話とその真偽
クビライが味わった舎里八
「東方見聞録」における砂糖 中国編
14世紀中国(大元ウルス)の食療書 忽思慧『飲膳正要』
14世紀中国(大元ウルス)の実用書 元欠名(撰者不明)『居家必用事類全集』
「東方見聞録」における「白い食べ物」
料理11 黒子児焼餅
料理12 水晶角児
料理13 鯉魚湯
料理14 乳餅
コラム 大元ウルスのミルクティー
第6章 日本 鎌倉時代
チパング
元寇(モンゴル襲来)・弘安の役
日宋貿易
日元貿易
13~14世紀の外国史料に基づく日本の食
ジパングの食の描写と肉食について
13世紀の食の描写
茶を飲用し、桑を服用する養生法
日本の食文化への貢献
鎌倉時代の料理書
鎌倉時代末期の料理書
料理15 武家ノサカナノスエヤウエヤウ
料理16 芋頭
コラム 『徒然草』と食の描写一覧
第7章 東南アジア、インド
「東方見聞録」における東南アジア各地の食材の記録
「東方見聞録」の記録にみるマルコ・ポーロが持ち帰ったもの
料理17 パーネ・ディ・サーゴ/沙糊餅
「東方見聞録」におけるインド各地の食材の記録
12世紀南インドの料理書ソーメーシュヴァラ3世『心の喜び Mānasollāsa(マーナソーッラーサ)』
13~17世紀頃のインドの料理書『料理の鏡Pākadarpaṇa(パーカダルパナ)』
料理18 ウリヒ・ウィヤンジャナ
料理19 パーナカ
料理20 テマナ
料理21 ラーヴァ
第8章 東ヨーロッパ
ジョチ・ウルス
ジョチ・ウルス?ジュチ・ウルス?
ソルダイア
サライ
ジョチ・ウルスの季節移動
ブルガル
ウケク
バトゥの西征
ジョチ・ウルスの食事情
南進不可 ~「東方見聞録」にみるベルケとフレグとの戦争~
ルーシ諸公国
12世紀編纂キエフ・ルーシの歴史について記されたレートピシ(ルーシの年代記)における食の描写
料理22 ペリニャニ
料理23 キセリ
コラム 「東方見聞録」における各地の酒の記録
エピローグ
おわりに