閉塞社会を生きる “コード”で社会を考える

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解説: 引きこもりや自殺,ホームレスの増加など,日本を覆う閉塞感の正体は何か?私たちは,実は目に見えない不思議な力に制御されている。記号論などに登場する“コード”をキーワードに,社会を閉塞させる構造に迫る。
ISBN:
978-4-634-15019-5
著者: 眞鍋貞樹 
刊行:
2012年2月
仕様: 四六判  ・  272ページ
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目次:
はじめに
第1章 目に見えない不思議な力が人を動かしている
  世界の信号機/世界から称賛された日本人の「自己規制」/
  今日着ていく服は誰が決める?/山本七平が「空気」と呼んだもの/
  「和の精神」と「KY」/知らないうちに規則化される日常生活/
  「とりあえずビール」と義理チョコ/政治家の行動様式/
  サラリーマンと「出世」/慣習化されて大人になる/
  「当たり前」が社会を動かす
第2章 不思議な力の正体
  「ダ・ヴィンチ・コード」?/コードの誕生と発見/
  コード研究の歴史/
  社会科学にコードを持ち込んだレヴィ=ストロース/
  言語の中にある権力/ウンベルト・エコによる定義/
  飲酒運転は善か悪か/コードの概念を類型化してみる
  <①法典コード - 六法全書 -
   ②慣習コード - イスラム教徒の豚肉タブー -
   ③規則コード - 隠語 -
   ④信号コード - 交通ルール -
   ⑤記号コード - キャッチャーの指サイン -
   ⑥暗号コード - 007 -
   ⑦略号コード - ニックネーム -
   ⑧分類・区分コード - ポルフュリオスの樹木 ->/
  分析に不可欠なコード/簡潔にコードを理解する四つの定義
第3章 社会に溢れているコード
  コードはどこにあるのか/誰がコードを作るのか/
  コードは作られた後に、隠されていく/「当たり前」が変わる時/
  リクルートスーツはなぜ画一的か/
  コードの変容がもたらした「学級崩壊」/まとめ
第4章 コードはどのように私たちを動かすのか
  コードは社会をシステム化する/
  コード化された「男らしさ」「女らしさ」/「任意」という名の「強制」/
  曖昧な会話で話が通じる理由/
  "コードの衝突"が社会を変えていく/
  「当たり前」に依存して失うもの/コードは社会を複雑にさせる/
  「境界」から見えること/「昼はカレーかラーメンか」の基準/
  もし人に名前がなかったら/まとめ  
第5章 閉塞する社会とコード
  コードが社会にもたらす負の側面/
  個人情報保護法がコード化したもの/社会に居場所がない若者/
  ホームレス - 人はなぜ家を捨てるのか -/
  「ひきこもり」が生まれる理由/自殺する人たちのメッセージ/
  よい子でいるプレッシャー/
  失踪する人々 - 「自分の存在を消したい」 -/
  働く女性の閉塞感 - 「差別」とコード -/
  なぜイジメは起こるのか - 排除のコード -/
  「孫正義」に見る"コードからの逸脱"/
  可能性を排除する「レッテル貼り」(ラベリング)/まとめ
第6章 コード化社会「改革」のススメ
  コード化社会を生きる四つの態度/
  目に見えない「束縛」の正体を知る/
  「当たり前」なことに異議を唱える/
  コードに「隠された意図」を探る/
  日本的美徳にひそむ窮屈さ/マインド・コントロールへの自覚/
  まとめ

あとがき
注釈/参考文献