鎌倉殿誕生 ―源頼朝―

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解説: 源頼朝の生涯を描きながら,武家の棟梁として,いかに各地の武士団を締め上げ,王となっていったのか。周辺の人物を交えて紹介する。
ISBN:
978-4-634-15003-4
著者: 関幸彦 
刊行:
2010年2月
仕様: 四六判  ・  216ページ
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目次:
はしがき
プロローグ
    お手本なき時代へ
    〈閉の体系〉と〈開の体系〉
    天皇制と武家
    頼朝の政治的地位について
第Ⅰ部 治承四年―反乱から内乱へ
 1 謀叛の政権
    「将門の如し」
    内乱の予兆
    最勝王の宣旨―平家の二つの罪
    そして、旗挙げはなされた
    房総再起
    鎌倉への途
    『平家物語』的呪縛からの開放
    源氏勢力における三つの磁場
    正統を問う
    東国武士団内部の問題
    頼朝以前―家人化の点と線
 2 武威の来歴と源氏神話
    板東の選択―王朝をどうするか
    東国武士団の諸相
    頼朝の和平提案
    反乱から内乱へ
    武威を支える二つの論理
    頼朝はなぜ東国に配流されたか
    源氏神話の確立
    治承四年とは何か
 3 義仲との覇権争い
    善戦する平氏、義仲の動き
    寿永二年―栄光と挫折
    「賊徒」からの脱却―寿永二年の宣旨
    カリスマ性の演出
      頼朝の風貌―「顔大短軀」
      『吾妻鏡』への過言―信頼できる伝説
      治承四年を歩く―海から見えるもの
第Ⅱ部 文治元年―鎌倉殿は誕生した
 1 鎌倉殿とは何か
    義経の登場―ライバル交代
    西海戦線―義仲滅亡後の情勢
    朝務への干渉
    鎌倉殿―官制外の権威
    頼朝の軍政官たち―守護以前
    京都の義経―対立の予兆
    粛清の時節
    頼朝焦りの手紙と義経再登用
    屋島そして壇ノ浦合戦へ
    義経問題の核心
    頼朝の毒舌―恐怖のメッセージ
 2 天下草創の時代
    対立の構図―二人の鎌倉殿
    義経暗殺指令―仕掛けられたワナ
    勝長寿院あるいは源氏の大義
    頼朝追討の宣旨
    地頭の設置は義経追捕のためか
    二つの地頭制
    「日本国守護権」の成立
    鎌倉殿の「天下之草創」
    「日本国獲麟」―王権の危機
    文治元年とは何か
      鎌倉殿のブレーンたち
      源家相伝の霊剣
      『頼朝会雑誌』について
      歴史のなかの頼朝評
      文治元年を歩く―勝長寿院とは何か  
第Ⅲ部 建久元年―そして日本国の成立
 1 鎌倉殿のさらなる戦い
    武の連鎖―あらたなる内乱へ
    義経逃亡の足跡
    奥州討滅の産婆役
    衣川館の最期
    奥州の選択
    奥州藤原氏について
    戦争のための戦争
    鎌倉殿自らの出陣
 2 内乱の終焉と日本国
    家人とされた奥州藤原氏
    頼朝おそるべし
    記憶された「征夷」
    日本国の誕生―頼朝の夢
    「今生の余執なし」
    鎌倉殿の上洛
    建久元年とは何か
      伝説は語る―『御曹子島渡り』の世界
      亡魂の行方―大河兼任の乱
      建久元年を歩く―永福寺が語るもの
エピローグ
    頼朝の政治感覚
    中田・牧の論争
    日本へのまなざし
    武士団の階級的評価
    アジア型かヨーロッパ型か
あとがき
頼朝関係年表
主要参考文献